フルマラソンで「30kmの壁」という言葉を聞いたことはありますか?
マラソンに出場したことがある人なら一度は聞いたことがある言葉ではないかと思います。
実際に30kmを過ぎると以下のように感じることがあります。
- 「30kmから急に足が動かなくなる」
- 「30km以降はペースが急に落ちる」
- 「自分の体じゃないように重い」
このように30km前後で体が動かなくなり一気にペースダウンしてしまい、目標タイムを達成できずに悔しい思いをしたランナーも大きと思います。
もち実際30kmの壁って何なのか?そんなものがあるのか?
このような疑問を持ったことのあるランナーは多いと思います。
正体も知らずにただ30km以降はきついと思っていても対策の仕様がありません。
今回は「30kmの壁」とは何なのか?そのための対策方法について解説していこうと思います。
30kmの壁の正体とは?


マラソンで30kmの壁があると言われますが距離に対して壁があるというわけではなく、エネルギー・身体・メンタル面での壁によるものです。
これらを以下の3つにわかりやすくまとめてみました。
- エネルギー枯渇(グリコーゲン枯渇)
- 筋肉疲労の蓄積
- メンタル維持の分岐点
わからないまま30kmの壁を迎えるのは怖いですが、以下の解説でしっかりと理解することで恐怖感を押さえ対策を立てやすくなると思います。
エネルギー枯渇(グリコーゲン枯渇)
体内のエネルギー源は糖質(グリコーゲン)と脂質(体脂肪)の2種類があります。
マラソンではこのエネルギー源を使用して体を動かして行きますが、マラソンの「30kmの壁」として現れるものはグリコーゲン枯渇によるものです。
- 筋肉や肝臓に貯蔵される糖で即効性の高いエネルギー源。
- 一般的に2000kcal程度貯蔵されている。
グリコーゲンは体を動かすエネルギー源としては最適ですが、体内には2000kcalほどしか貯蔵できません。
体内に貯蔵できる2000kcalは30kmほど走ることでで消費されてしまうので、それ以降はエネルギー源が枯渇した状態になり以下のような症状が出ます。
- 足が急激に重くなる
- ペースを維持できない
- 空腹を感じるようになる



空腹を感じたらエネルギー切れと判断しましょう!
このエネルギー源が枯渇することで体が動かなくなることが「30kmの壁」と言われる一つの要因です。
筋肉疲労の蓄積
マラソンは42kmという距離を走りきらなければならず、長時間の負荷に筋肉が耐えていかなければなりません。
ランナーのストライドやピッチによって歩数にばらつきはありますが、、、
一歩辺り体重の4〜5倍ほどの力が加わると言われているので、歩数が増えるほど多くの衝撃が体に伝わることになります。
そのため、後半になるにつれて筋肉に疲労が蓄積していき、衝撃に耐えられなくなっていきます。
前半と同じような力を発揮できなくなるとペースが落ちたり、筋肉痛のような症状が出てきます。
これもまた30kmくらい走ると出てくる症状ですので「30kmの壁」と言われています。
メンタル維持の分岐点
マラソンを走るうえでメンタルを最後まで維持することが非常に重要です。
42kmという距離、3時間という時間を集中力を切らさずに維持し続けることは非常に難しく大変ということです。
中間点の21kmまでは何も考えずに走れてしまいますが、それ以降はメンタルを強く持ち続ける必要があります。
30kmを過ぎてもまだあと12kmあるという絶望感がメンタルに大きく影響し、気持ちや集中力が切れてしまうとペースを大きく乱してしまいます。
周りのランナーも歩いている人が増えるのが30km以降ですので、周りに流されたりすると立て直すのが難しくなってしまいます。
中間点を「まだ半分」か「もう半分」と考えるかでそれ以降の走りが大きく変わってきます。
30kmの壁を乗り越えるための対策


「30kmの壁」は上記のような原因により引き起こされ大幅なペースダウンを引き起こしてしまうものでしたが、しっかりと対策することでその影響を小さくすることは可能です。
壁をなくすことは難しいですが、ペースダウンを可能な限り小さくするためにしっかりと対策を行いましょう。
対策方法は以下の3点にまとめました。
前半を余裕を持って走る
30kmの壁を乗り越えるためにいちばん大切なことは「前半を余裕を持って走る」ことだと思います。
自己ベストを更新したい気持ちが強く、前半からペースを上げたくなる気持ちはとても良くわかりますがその気持をできるだけ押さえて前半はレースを進めることをおすすめします。
なぜなら、マラソンは42kmもあり後半でいくらでも取り返すことができるからです。
前半押さえて入ることで以下のメリットがあります。
- グリコーゲン消費を抑える
- 筋肉疲労を抑える
- 後半に余裕を持て精神的に楽
このメリットを見るだけでも前半余裕を持つことの大切さがよく分かるかと思います。
マラソンは一度きつくなってしまうとそこから立て直すのはなかなか難しいことですので、できるだけ余裕を持ってレースを進めることが自己ベストを更新の鍵になります。
補給を計画的に取る
補給を計画的に摂取することでグリコーゲン枯渇によるエネルギー切れを防ぐことができます。
私は1回目のフルマラソンでジェルなどの補給を何も取らずに走りエネルギー切れで30km以降はほとんど歩いてしまった経験があります。
そのため、事前に計画を立ててジェルなどをしっかりと補給することでエネルギー切れを防ぎましょう。
ジェルの摂取タイミングとして一例を載せてみます。
- 5km毎(スポーツドリンク)
- 10km毎(ジェル)
私はこのようなタイミングでスポーツドリンクとジェルを摂取していました。
スポーツドリンクはコース上に設置してある給水所、ジェルは携帯しているものを摂取します。
このタイミングで摂取することで渡しはサブ3を達成することができ、実際にレースでも後半のエネルギー切れを感じることはあまりありませんでした。
後半足が重く感じましたが、大幅なペースダウンまでは行かずにゴールすることができたので計画的な補給が効果を発揮したと感じる場面でした。
脚づくりをしっかりと行う
脚づくりをしっかり行うことは、30km以降に足が疲労で動かなくなることを軽減するために重要なことです。
30kmの壁で足が重くなることはエネルギー切れによるものもありますが、足の耐久量が不足していてフルマラソンに耐える足ができていないことも関係しています。
レースまでにしっかりと練習を行ってきたつもりでもフルマラソンに必要な足が完成していないこともありますので、計画的に脚づくりを行う必要があります。
具体的にするべきこととしては以下のものが必要になります。
- 30km走
- 目標に応じたスピード練習
- 月間走行距離200km以上
30km走で長時間の運動に耐えられる筋肉をつくることで後半に足が重くなったり、攣ってしまうことを防ぐことができます。
スピード練習を行いマラソンペースを楽に走ることができれば後半にも余裕を持ってレースを進める事ができます。
これらの練習を行いながら月間走行距離200kmを目標に練習を行っていくことでフルマラソンに必要な脚づくりをすることができます。
これはあくまで一例で私が行っていた練習の一部ですので、ランナーのレベルによって異なることはご了承ください。
まとめ
以上がフルマラソンにおける30kmの壁とその対策方法でした。
フルマラソンを走ったことのあるランナーは一度は経験したことがある症状が出てきたのではないかと思います。
その対策方法までしっかりと理解したうえでフルマラソンに望むことが自己ベストを更新するするためにとても大切なことです。
この記事に書いてある対策方法を一度実践してみて、その効果について体感してみてください。
他にも対策方法はたくさんあると思いますが、まず初めに取り組むべき対策は以上の3つだとわたしは考えています。
準備をしっかりと行い、それぞれの目標達成を少しでもサポートできたら幸いです。

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