【暑熱順化とは?】夏の暑さに適応する方法と効果について解説

春も終わり段々と気温が高い日が増えてきました。

早朝や夜はまだ涼しい時間もありますが、日中は30℃を超える日もありなかなか質の高い練習を行うのが厳しい環境となっています。

しかし、秋や冬のマラソンで自己ベスト更新をするには暑い時期の練習が非常に重要で、この時期を制するものがマラソンを制すると言っても過言ではありません。

そのためには早く暑さに慣れて、暑い中でもしっかりと練習をこなせるようにならなければなりません。

暑さに慣れるためには「暑熱順化」というものが大切で、身体を暑さに慣れさせて暑い中でもいいパフォーマンスを発揮できるようにしていきます。

この記事で分かること
  • 暑熱順化とは?
  • 暑熱順化させる方法
  • 暑熱順化の効果
目次

暑熱順化を理解しよう

暑熱順化について、理解を深めて暑い時期を乗り越えましょう。

暑熱順化とは?

体温調節機能が向上し、高温下でのパフォーマンス低下を防ぐことができる

暑熱順化とは、このように体温調節機能が向上することによって暑い時期でもランニングのパフォーマンスが低下しにくく、質の高い練習を行うことができるようになります。

運動を行うと体温は上昇し、体温を下げようとして発汗します。

運動⇒体温上昇⇒発汗⇒汗蒸発⇒体温低下

しかし、高温多湿下だと発汗しても汗が蒸発しないので体温を下げることができずにどんどん体温が上昇してしまい、脳が動きを抑制するように働いてしまいます。

もち

水分が蒸発するときに周りの熱を奪うことで体温を下げています

その結果、ランニングにおけるパフォーマンスが低下してしまいます。

暑熱順化を行うことで体温調節をしっかりと行うことができ、暑い時期でも体温上昇を抑えることができます。

高温化でのパフォーマンス低下の要因

暑熱順化行うとパフォーマンス低下を軽減することができますが、やはり涼しい時期よりはパフォーマンスは低下してしまいます。

そのパフォーマンス低下はなぜ起こるのか理解しておく必要があります。

STEP
深部体温の上昇

運動を行うと深部体温(身体の中心部分の温度)が上昇します。

これは運動していると身体が暖まってくるのでごく自然の反応になります。

高温下での運動ではより深部体温の上昇率や上昇速度が早まると考えてください。

STEP
皮膚温度の上昇

深部体温が上昇すると、次に皮膚体温が上昇することになります。

内部から外部に向かって徐々に温度が伝わっていくイメージです。

STEP
発汗と血管拡張

深部体温と皮膚温度が上昇すると、体温を下げようとする働きから発汗と血管拡張が生じます。

発汗は皮膚表面に汗をかき、汗が蒸発する際に周囲の熱を奪うことで体温を下げます。

血管拡張することで血管の表面積を増やし、そこから熱を放出しようとする働きです。

STEP
心拍数増加によるパフォーマンス低下

血管拡張すると1回の心臓の拍動で送り出せる血液が減少するため(血圧低下)、それを補おうと心拍数を上昇させます。

心拍数が増加すると、主観的なきつさは上昇して寒い時期よりもペースを上げたランニングができなくなります。

暑熱順化の効果

暑熱順化を行うとどのような効果があるのでしょうか。

効果を理解した上で暑熱順化に取り組むようにしましょう。

深部体温と上昇率の低下

暑熱順化を行うことで「深部体温の低下」と「上昇率の低下」の効果を得ることができます。

深部体温は安静時の体温を下げることで、低い体温で運動を始めることができ結果的に体温上昇を抑えることができます。

上昇率の低下は運動により体温が上昇した場合でも、上昇率を下げて体温が上がりにくくなることでパフォーマンス低下を防ぐことができます。

発汗量の増加

2つ目は発汗量を増加させることができます。

体温上昇を抑えるためには発汗して体温を下げるシステムがあります。

発汗量の増加は皮膚体温と深部体温を下げることができ、運動時における体温上昇を遅らせることができ体温上昇によるパフォーマンス低下を防ぐことができます。

血漿量の増加

血漿量が増加することで、血管が拡張した際に血圧が下がり心拍が増加することを防ぐ効果があります。

心拍数は主観的なきつさに非常に関連していて、高い心拍数で長時間の運動を行うことはできないのでマラソンでは心拍上昇を抑えることは非常に有効です。

血漿量の増加は血液が薄まり軽い貧血症状のようなものが出る可能性がありますが、ヘモグロビンが不足しているのではなく薄まったために症状が出ているので神経質になる必要はないと思います。

暑熱順化の方法

暑熱順化に取り組み、暑さに対応できるようになると夏の練習や秋以降のレースで良い結果が出せるようになるのでしっかりと取り組んでみてください。

暑熱順化は毎日練習を行っているランナーであればすでに順化されていて5日程度で完了することもありますが、一般的には7日から14日程度期間を要するとされているので計画的に取り組んでみましょう。

高温下でのロングラン

普段の練習の延長線上にあるような練習ですが、高温下でのロングランは非常に効果的です。

高温下と言っても本格的に熱くなる前くらいに行い、深部体温を上昇させ発汗を促すことで身体は暑さへの対応を進めていきます。

一度行っただけでは大きな効果は期待できず、継続的に行うことで効果が期待できます。

暑い時間帯にランニングを行うと脱水や熱中症などの危険性があるので、水分補給やスマホ携帯などをして危険な状態にならないように注意しましょう。

サウナや入浴

サウナや入浴をすることも効果が期待できるとされています。

運動によるものではないですが、深部体温の上昇と発汗を促してランニングと近い状態に持っていくことができます。

こちらも体温上昇と発汗があるため脱水などには気を付けならが無理のない範囲で行うようにしましょう。

まとめ

今回は暑熱順化について理解を深めてみました。

暑熱順化ははじめは大変で苦しいかもしれませんが、身体が対応してくると以前よりも楽に走れるようになり効果を感じられると思います。

しかし、継続的に行わなければ効果は薄れてきてしまうので定期的に暑熱順化を行いレースまで質の高い練習を継続して自己ベスト更新を目指していきましょう。

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