マラソン前のカーボローディング戦略

フルマラソンにおいて、レース前の準備として食事管理を行うことは非常に重要です。

特にエネルギー源の大部分を占める糖質をしっかりと身体に蓄えておくことで、レース後半での失速を防ぐことにつながります。

レース前にカーボローディングという食事方法を取ることで体内に貯蔵できるグリコーゲン量を増加させることができるようになります。

レースまでに練習を頑張り準備をしてきたのに本番で力をすべて発揮できないのは勿体ないので、できるだけの準備を行い100%の力を発揮できるようにしましょう。

この記事を読むことでフルマラソン前の食事方法やカーボローディングについての知識をつけることができます。

目次

フルマラソンで糖質が重要な理由

フルマラソンは長時間のレースになるため、肝臓や筋肉に蓄えられたグリコーゲン貯蔵量が最後まで走り切るために重要になります。

レース途中でグリコーゲンが枯渇してしまうと、身体の動きを維持することが難しくなってしまい大幅なペースダウンに繋がってしまいます。

これはマラソンでは「30kmの壁」と言われるもので、主にグリコーゲン枯渇による影響が強いと言われています。

グリコーゲンが枯渇せずに走ることができれば自己ベスト更新に大きく近づきます。

最後までグリコーゲンを残すためにはオーバーペースを避ける方法もありますが、今回は食事面からグリコーゲン貯蔵量に着目して見たいと思います。

カーボローディングとは?

カーボローディング(グリコーゲンローディング)は一言で説明すると以下のようになります。

体内のグリコーゲン貯蔵量を増加させる食事方法

マラソンのエネルギー源は主に筋肉に蓄えられている筋グリコーゲンになります。

脂質も利用することはできますがグリコーゲン利用が大部分を占めていて、筋グリコーゲン貯蔵量を増加させることでマラソン後半の失速を防ぐことができるようになります。

カーボローディングは食事における糖質摂取の割合を増やす方法で行われており、高糖質食を摂取することで筋グリコーゲンを蓄えることができます。

レース前には「カーボローディング」で筋グリコーゲン貯蔵量を最大限まで高めることができます。

  • 筋グリコーゲン貯蔵量の増加
  • 後半のエネルギー不足を防ぐ

カーボローディングの実践方法

カーボローディングはレース前の数日間に高糖質食を摂取することによって、通常よりも多くの筋グリコーゲンを蓄えることができるようになります。

過去と現在で実践方法が異なっていますが、現在は改良法というもので行われることが多いので古典法は紹介のみで改良法をしっかりと解説していきます。

古典法カーボローディング

古典法カーボローディングは糖質摂取量を減少させてから、急激に増加させることで筋グリコーゲンを増加させます。

古典法カーボローディング
  • レース6日前〜4日前 食事全体の40%を糖質にする(低糖質食)
  • レース3日前〜1日前 食事全体の70〜80%を糖質にする(高糖質食)

低糖質摂取時には筋グリコーゲンを消費させるため強度の高い練習を行い、その反動で高糖質食で筋グリコーゲンを増加させています。

古典法は身体に負荷がかかりやすく、胃腸の弱い人は体調を崩すなどデメリットになってしまうことがありました。

そのため改良法が開発され、現在は改良法がメインで運用されています。

改良法カーボローディング

改良法は身体に負担がない状態で筋グリコーゲンを増加させることができるようになりました。

改良法カーボローディング
  • レース6日前〜4日前 食事全体の50%〜60%を糖質(通常食)
  • レース3日前〜1日前 食事全体の70%〜80%を糖質(高糖質食)

改良法でも古典法と同様の筋グリコーゲンを蓄えることができ、食事も大きく変化させないことで身体への負荷が減少しています。

レース6日前から4日前はほとんど通常と同じような食事を取り、3日前から1日前に高糖質食を摂取するというとても簡単な方法になりました。

糖質を枯渇させるような練習も必要無く、トレーニング量を1週間前から徐々に減らしていくことで筋グリコーゲンを蓄えることができます。

レース当日の具体的な食事メニュー

先程はレース1週間前から前日までの食事について解説を行い、ここでは当日の食事について具体的なメニューを上げながら説明したいと思います。

レース当日の注意点
  • スタート4〜3時間前までに朝食を食べる
  • 1時間前にエネルギーゼリーや100%オレンジジュースなどを補給
  • 30分前には水分補給をしっかりと行う

当日の朝食はスタート4時間から3時間前までに食べ終わるようにしましょう。朝食をしっかりと消化したうえでスタートしなければ腹痛などの原因になります。

朝食は糖質メインで800kcal程度摂取。(うどん・おにぎり・バナナなど)

会場についてからはエネルギーゼリーやオレンジジュースなど手軽に糖質を摂取できるものを少しづつ摂取し、スタートまで準備を行いましょう。

スタート前はスポーツドリンクなどで糖質とミネラルを補給して、身体にしっかりとエネルギーを貯めた状態でレースに挑むことを心がけてください。

カーボローディングを行う際の注意点

カーボローディングを行うことで筋グリコーゲン貯蔵量を増加させることができますが、正しいやり方で取り組まないと意味がなくなってしまいますので以下の注意点を確認しておきましょう。

体重増加は気にしない

カーボローディングを行うと体重が増加するということは覚えておきましょう。

グリコーゲンは水と一緒に貯蔵されるので、増加したグリコーゲンと水分量が体重増加として現れます。

グリコーゲン:水=1:3 の割合で貯蔵される

グリコーゲンを100g貯蔵できたとしたら300gの水分も貯蔵されることになるので合計400g体重が増加したように見えます。

体重が増加したから食事量を減らすなどしたらカーボローディング効果を得ることができなくなってしまうので、1kgくらいの体重増加は気にしないようにしましょう。

食事全体の摂取カロリーは変化させない

カーボローディングは糖質摂取量を増加させる食事方法ですが、食事全体の摂取カロリーは変化しません。

つまり、糖質摂取量を増やしたら脂質とタンパク質摂取量を減らして摂取カロリーを調節することになります。

摂取カロリーを調節しないと食べ過ぎになってしまい、グリコーゲン貯蔵量以上に体重が増加して身体が重く感じてしまうことがあります。

糖質を増やしたらその他でしっかりと調節を行いましょう。

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